幼虫の季節がやってきました!
去年の自粛生活中に庭でツマグロヒョウモンの幼虫を見つけ、娘が「飼う!」と言い出し、突然始まった幼虫との生活ももうすぐ一年です。
幼虫大嫌いだった私も今では大好きになり、大嫌いだった気持ちもすっかり忘れ、どっぷり幼虫にハマっています。
この一年で育てた幼虫の数は50以上。
途中で死んでしまった子や蛹になったのに寄生されていて死んでしまった子もたくさんいましたが、寒い冬を蛹の姿で越冬しこの春ナミアゲハ8匹、アオスジアゲハ1匹、ナガサキアゲハが1匹羽化しました。
そしてまた幼虫の季節到来です!
我が家でもナミアゲハやナガサキアゲハなどの食草となるレモンや柚子、ヘンルーダを育てていますが、まだ産卵されていなかった4/12に叔母の家にあるレモンの木にナミアゲハと思われるたくさんの卵と1齢幼虫を見つけました!
叔母はレモンの収穫を楽しみに育てているので幼虫はいりません。
なので全部の卵を引き取りました。
久々の幼虫にテンションが上がる〜🐛
ヤサイゾウムシ
実家の空き地の草むしりをしていたらなにかわからない幼虫を見つけました。
虫好きの娘は「ヤマトシジミの幼虫と思う!飼う!」と言い連れて帰って来ました。
ヤマトシジミならカタバミを食べるそうなので、庭に生えているカタバミをケースに入れましたが食べない。
拡大して見てみると、口が蝶の幼虫より鋭い感じがするし、つるつるっとした体もちょっと違和感。
娘の愛読書『イモムシとケムシ』で調べてみるとシジミチョウ科の幼虫に似た幼虫のところにこの幼虫と似た子が載っていました。
ゾウムシと書かれていました。
それからゾウムシで調べていくと『ヤサイゾウムシ』という野菜につく害虫だと判明しました。
害虫…。ひどい言われ方ねぇ。
10倍レンズで拡大したヤサイゾウムシです。
ムチムチ!
顔の先に牙のようなものがあります。
越冬中のアオスジアゲハの寄生バエ摘出手術
様子を見るつもりだったアオスジアゲハの蛹ですが、蛹を明るいライトで透かして観察していると、蛹の真ん中あたりで微かに何かが動いているように見えました。
動いてる…生きているということかぁ。
それならば、取り除くしかない!
ということで久しぶりの手術です。
今回も娘と夫に助手をしてもらいました。
蛹の黒くなった部分に寄生バエがいることが多いのでいつもはそこに穴を開け摘出しますが、今回は真ん中あたりで動くものを見つけたので背中から摘出することにしました。
いつもは蛹化してわりとすぐにこの手術をしていましたが、今回は3ヶ月以上経過しています。なので蛹になりたての時よりも殻(でいいのかな?)が少し固いように思いました。
節の部分の薄い部分に穴を開けました。
やはり場所はあっていて、大きな寄生バエの幼虫が出てきました。
蛹の中はかなり食べられていろような感じで、寄生バエがいた付近はスカスカでした。
これでは羽化は厳しいと思いますが引き続き様子を見ます。
摘出手術の動画です。
寄生バエの幼虫も出てきますので苦手な方はご注意ください!
寄生バエ摘出手術
アゲハ系の幼虫の敵として寄生バエがいます。
寄生バエは食草(エサになる葉)に卵を生みつけ、アゲハの幼虫がその卵を葉とともに体に取り込み、寄生バエは幼虫の体の中で育ちます。そしてアゲハが蛹になった時、蛹に穴を開けそこから出てきます。
なんとかそれを阻止できないかといろいろ調べた結果、蛹に小さく穴を開けそこから寄生バエを取り出す手術ができることを知りました。
でも、虫を触ることもできなかった私がその手術をすることができるのか⁉︎
そんな日がこないといいな…と思っていましたが、その日はすぐに来てしまいました。
アオスジアゲハが蛹化して1日経つか経たないか、そのぐらいで黒い点が出てきました。
やらなければ死んでしまう。やるしかない!ということで必要なものを買ってきました。
必要なものは
○できるだけ先の細いピンセット
○液体絆創膏
○消毒剤
○キッチンペーパー
○ライト
蛹に穴を開けるので、ピンセットの先はできるだけ尖っていて細い方がいいです。
ない場合やいきなりピンセットで穴を開けるのが怖いなというときは、消毒した安全ピンや針の先などで先に小さな穴をあけるといいです。
蛹をしっかり持って、蛹の黒い部分に少しずつ小さな穴を開けピンセットを差し込んでつまんでみてください。
何かを掴んでいる感覚はないので、掴んでみて出して見てみる作業を何度か繰り返します。
そうすると白いウジ虫が取れます。(取れない場合もあります。その時はあまり蛹の傷が大きくなる前に液体絆創膏を塗って終わりました。)
取れたら液体絆創膏を塗って蛹の中から出る液を止めてください。
下の写真は手術後のアオスジアゲハと摘出した寄生バエの幼虫です。
この子はこの後も頭にまた黒い点ができて、再度取り除きましたが羽化することはできませんでした。
私が寄生バエの摘出手術をしたときの動画はこちらです。
越冬中の蛹に黒い点が出現
2020/11/2に蛹化したアオスジアゲハ。
蛹化後3ヶ月以上経ってから黒い点を発見しました。
アオスジアゲハの寄生率がとても高く、寄生されていた場合1日〜2日すると蛹に黒い点が出てきます。
その時点で蛹に小さく穴を開け、そこから寄生している幼虫を取り出し成功したら蛹は羽化できるそうです。
私は何度かその手術をしましたが、羽化寸前までいったものの羽化できたことはありません。
ですが、今回はいつ黒くなってきたのかわかりません。
蛹化後はしばらく毎日何度も様子を見ていましたが、大丈夫そうだったので玄関の寒い場所にカラーボックスを置いてそこで10匹の蛹を越冬させていました。
玄関を通る時に全ての蛹を見るようにしていますが、サッと見るだけで蛹全体を見ていませんでした。
今日はたまたま蛹の入っているペットボトルを取り出していつも見えていない方を見たらこの状態でした。
これは、蛹の中の寄生バエが死んでしまったのか…。
それならうまくいけば羽化できるのでは?
そう思っていたのですが、インスタで虫仲間の方から頂いた体験談では蛹化後3ヶ月ほどしてナミアゲハの蛹に同じように黒い点が現れて、その後丸々した寄生バエの幼虫が出てきたとのことでした。
なんと蛹と共に越冬していたようです。
その体験談と今回の状況がとても似ている。
今のうちに手術をしたら助けることはできるのか…。
でもこの刺激で越冬中の蛹が羽化してしまったらどうしよう。まだ2月。寒いので外には放てない。
でもでもこのままだと寄生バエの栄養に。
今日のところはこのまま様子見でよく考えてみようと思います。
ナミアゲハ、冬の羽化
10月下旬からぞくぞくとナミアゲハが羽化しています。
夏場は10日ほどで羽化していたので、てっきり蛹のまま越冬すると思っていました。
今羽化している子は蛹になってから羽化まで20日ほどかかっています。
寒いからでしょうか?
でも今は11月下旬。もう12月目前です。
外はとても寒く、蝶が生きていくには厳しすぎる季節です。
大空を飛んで、伴侶を見つけ子孫を残すことが蝶にとって幸せなことで、目的でもあると思いますが、今の季節ではそれが叶わない可能性が極めて高いのが現実です。
卵から育てた子が2匹、2齢ぐらいのとても小さい頃から育てた子が2匹。
1匹は羽化したのが11/14で、今年はまだ暖かい日でしたので放しましたが残り3匹はうちの中で飼うことにしました。
ここに羽化したナミアゲハのことを記録しておきます。
〈ナミアゲハA〉
10/26蛹化 11/14羽化
ナミアゲハBと兄弟。同じ日に産卵され同じ日に孵化。
性別不詳(確認し忘れ放蝶したため)
〈ナミアゲハB〉
11/1蛹化 11/25am2:00羽化
ナミアゲハAと兄弟。
小さめだったためか、6齢で終齢となった。
メス
〈ナミアゲハC〉
11/5蛹化 11/24羽化
メス
〈ナミアゲハD〉
11/7蛹化 11/27am0:00羽化
オス
最後に羽化したナミアゲハDちゃんの羽化動画です。
サナギが割れるときの音が聞けますよ😊